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2021.03.01

mRNA標的創薬に新たな兆し:ヒト・マウス・ラットのmRNA部分構造データベース 「Kizashi1.1」完成

株式会社Veritas In Silico(本社:東京都品川区、代表取締役社長:中村慎吾、以下「当社」)は、ポストゲノム時代のmRNA部分構造データベース「Kizashi1.1」を完成させましたので、お知らせいたします。

Kizashiは、ヒト・マウス・ラット等のmRNA上に存在する部分構造の情報を、それぞれ約20,000個の全遺伝子について集積したデータベースであり、mRNA上で創薬可能な全ての部分構造(標的構造)情報を網羅しています。当社はKizashiを用いて、創薬の実現可能性が高い標的構造を疾患別などの条件別に分類したデータカタログとして、当社と共同創薬を開始する企業様にご提案いたします。

当社は、独自のmRNA構造予測・解析技術により同定したmRNA上の標的構造に対して、低分子医薬およびアンチセンス核酸(ASO)の創出を可能とする創薬プラットフォーム「ibVIS®プラットフォーム」を構築しました。既に、複数のパートナー企業様と共同で、特定の遺伝子すなわちmRNAを対象とする創薬研究を実施しています。これらの共同研究および自社研究を通じて、構造予測・解析計算法の精度・妥当性が検証されたことから、全てのmRNAについて標的構造を網羅的に計算し、Kizashiデータベースを作成するに至りました。

Kizashiにより、特定の遺伝子に対する創薬にくわえ、疾患単位を対象としてmRNA標的創薬に取り組むことが可能になります。さらには、全ての遺伝子を対象に次々と医薬品候補の創出に取り組むことも可能になり、あらゆる疾患の患者様へ医薬品をお届けする第一歩になると考えております。当社は、アンメットメディカルニーズに応える医薬品を創出するため、今後もさらなる技術力強化に努めてまいります。

以上