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ドラッグデリバリーシステム Perfusio(パーフュージオ) ドラッグデリバリーシステム Perfusio(パーフュージオ)

狙った臓器に、どんな医薬品も必要なだけ届ける新しい選択肢 狙った臓器に、どんな医薬品も必要なだけ届ける新しい選択肢

当社は2025年12月15日、独自のドラッグデリバリーシステム「Perfusio(パーフュージオ)」について特許査定・権利化が完了したことを発表しました。当社は mRNA を標的とした創薬を行い、低分子医薬品と核酸医薬品を開発おり、とくに核酸医薬品では「高い製造コスト」「全身性の副作用」「対応できる疾患が限られていること」が大きな課題でした。Perfusio(パーフュージオ)は、こうした課題を減らし、新しい治療の可能性をひらくための技術です。

従来の 核酸医薬品では、化学修飾やミセル等の高分子で包んで全身投与し、腎臓や肝臓に届くことを期待する方法が中心でした。しかし、製造コストが高くなり、対応できる臓器が限られます。一方、臓器に直接注射する局所投与では、多様な臓器に投与できるものの、薬が血流に乗って全身へ回り、副作用のリスクが残るという問題がありました。

Perfusio(パーフュージオ)は、こうした点を改善するために、「臓器だけを一時的に血流から切り離し、その中だけ薬を“灌流する”」という発想で設計されています。具体的には、対象臓器につながる動脈と静脈に特殊なバルーン付きのカテーテルを入れ、バルーンを膨らませて血管を一時的に閉じます。その状態で、動脈側から薬を含む液体を流し、臓器に集中的に届け、静脈側から使い終わった薬を可能な限り回収します。これにより、標的臓器では高い濃度を保ちつつ、全身に回る薬の量を抑えることが期待できます。特別な化学修飾を施さなくても、核酸医薬品をはじめ、低分子医薬品や抗体医薬品にも応用できることが特徴です。

応用例として期待している領域の一つが肺がんです。高齢の方など、開胸手術の負担が大きく手術が難しい患者さまに対し、肺の一部分にだけ高濃度で薬を届け、全身への回流を抑えることができれば、脱毛や下痢といった全身性副作用を軽減しつつ、新たな治療選択肢を提供できる可能性があります。

特殊なバルーンカテーテルを使った臓器灌流のイメージ

特殊なバルーンカテーテルを使った臓器灌流のイメージ

Perfusio(パーフュージオ)の構成は、市販されているカテーテルの組み合わせで実装できるよう設計されており、早期の臨床導入にも親和的です。医療現場で既存カテーテルを組み合わせて類似の手技が行われると、形式上は当社特許に触れる可能性がありますが、当社は患者さまの利益を最優先し、現場で有用と判断される活用を妨げる意図はありません。

特殊なバルーンカテーテルの実例

特殊なバルーンカテーテルの実例

今後は、安全性と品質、規制要件への適合を最優先しながら、製薬企業・医療機関との共同開発やライセンスを通じて、Perfusio を用いた新しい治療法・医薬品の実現を目指します。本件は、2026年1月1日に始動する 新規事業開発室 が専任で推進していきます。事業化の進捗や臨床試験計画等の重要な情報については、適宜コーポレートサイト等でお知らせしてまいります。